ＣＤ１：
・「プロメテウスの創造物」序曲 Op.43
・交響曲第１番 ハ長調 Op.21
・交響曲第２番 ニ長調 Op.36
ＣＤ２：
・交響曲第３番 変ホ長調 Op.55「英雄」
・「コリオラン」序曲 Op.62
・「エグモント」序曲 Op.84
・「アテネの廃墟」序曲 Op.113
・「アテネの廃墟」 Op.113よりトルコ行進曲
ＣＤ３：
・交響曲第５番 ハ短調 Op.67「運命」
・交響曲第４番 変ロ長調 Op.60
ＣＤ４：
・交響曲第６番 ヘ長調 Op.68「田園」
・交響曲第８番 ヘ長調 Op.93
ＣＤ５：
・交響曲第７番 イ長調 Op.92
・「献堂式」序曲 Op.124
ＣＤ６：
・交響曲第９番 ニ短調 Op.125「合唱」
ジョス・ファン・インマゼール（指揮）／アニマ・エテルナ、アニマ・エテルナ合唱団
アンナ・クリスティーナ・カーポラ(Sp)、マリアネ・ベアーテ・シェラン(A)
マルクス・シェーファー(T)、トーマス・バウアー(Bs)
録音：2005年12月10-12日（Sym.4&8、Op.43）/ミドリ・ザイラー（コンミス） 2006年5月1-4日（Sym.2&3、Op.113序曲、Op.84）/ブライアン・ディーン（コンマス） 2006年11月13-16日（Sym.6&9、Op.62）/ミドリ・ザイラー（コンミス） 2007年4月20-21日（Sym.1）/ミドリ・ザイラー（コンミス） 2007年4月18日（Op.113トルコ行進曲） (ブルージュ、コンセルトヘボウ)
ZIG ZAG【フランス輸入盤】
ジョス・ファン・インマゼールは、チェンバロやフォルテピアノの奏者として大活躍の人物ですが、指揮者としてアニマ・エテルナを率いてモーツァルトのピアノ協奏曲集やシューベルト、モーツァルトの交響曲集を演奏・録音し、いずれも大評判となりました。このベートーヴェンの交響曲全集では、ベーレンライター版を用いつつも、楽器やピッチ、編成、音響、速度などインマゼールらしい細かい研究や全曲演奏会の経験などが随所にいかされており、解説書でも詳細な説明が記載されています。とはいえ学究的でお堅い演奏というわけではなく、ピリオド楽器とその奏法からくる斬新な響きと快速テンポがこれでもかとばかりに発揮された刺激的な演奏です。テンポはかなり速めですが、シャープな表現がビシビシ決まり、スピーディで爽快な印象を与えます。アニマ・エテルナの音色もたいへん美しく、リズムの跳ね具合も抜群。古楽器系の演奏の中でもかなり鮮烈な演奏といえるでしょう。古楽器界の腕利きプレイヤーたちが集まったアニマ・エテルナだけに、木管楽器のソロの美しさ、金管や打楽器のアグレッシブな表現、そして何よりもアンサンブルの見事さは特筆もので、古楽器のオーケストラでもこれだけ密度の濃い演奏ができるという強いアピールを感じさせます。グラモフォン誌でもエディターズ・チョイスに選ばれるなど、世界中で賞賛を受けているアルバムです。オススメです。スリム・ボックス・ケースです。
