ニコ・ロハス(1921-):
母に捧げるグァヒーラ/フランシートとアルフォンシート/グユーン・エル・マエストロ
ヴァイオリンを弾く医者の肖像/エル・ノイ・デ・ラ・マーレ
フランシスコ・タレガ(1852-1909):マリア/アルハンブラの思い出
レオ・ブローウェル(1939-):
ソナタ/11月のある日/舞踏礼讃/舞踏礼讃(オスティナート)/性格的舞曲
フリオ・サグレラス(1879-1942):ハチドリ(はちすずめ)
シンド・ガライ(1867-1968)/レイ・グエラ編曲:海の真珠
アルド・ロドリゲス(1955-):ラテンアメリカ舞曲
マルコ・ディアス・タマヨ(ギター) 録音:2000年3月
VOICE OF LYRICS【フランス輸入盤】
キューバに生まれ、ザルツブルクのモーツァルテウムでギターを学んだマルコ・ディアス・タマヨによる故国キューバを中心とするラテン音楽集。ニコ・ロハス(1921-)やレオ・ブローウェル(1939-)、シンド・ガライ(1867-1968)、アルド・ロドリゲス(1955-)など著名なギター奏者・作曲家を生みだしているキューバですが、それぞれ個性的で音楽性の違いも明確です。ニコ・ロハス(1921-)といえば、フィーリンの創始者の1人にしてフィーリン最高のギタリストといわれるアーティストです。ニコ・ロハスの演奏は、ジャズのスィング感、クラシックのコード感、さらにもちろんキューバの様々な音楽のリズム感や歌心を同時進行で聴かせるもので、一聴すると、どのジャンルの音楽でもありどのジャンルの音楽でもない独自なものと感じさせます。一方、レオ・ブローウェル(1939-)は、初期はキューバの民俗音楽の影響が強かったものの、1960年代以降はルイージ・ノーノやヤニス・クセナキスのようなクラシックの現代音楽の手法を取り入れた画期的なギター作品を生み出しました。シンド・ガライ(1867-1968)はキューバ生まれの吟遊詩人で、弾き語りのスタイルで愛のセレナードを歌うシンガーソングライターです。
また、フランシスコ・タレガ(1852-1909)といえば、「ギターのサラサーテ」の異名をとったスペインのギターのヴィルトゥオーソ。タレガは、20世紀のクラシックギターを基礎付け、独奏楽器としてのギターの魅力を知らしめた人物です。名ギター奏者セゴビアも積極的に取り上げ、中でも「アルハンブラの思い出」は名曲中の名曲です。フリオ・サグレラス(1879-1942)は、20世紀前半に大活躍したアルゼンチンのギタリスト兼作曲家で、華麗で格好いい「ハチドリ(はちすずめ)」は現在も人気の高い作品です。