ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
録音:2011年11月24-26日、ゲヴァントハウス・ライヴ
QUERSTAND【ドイツ輸入盤】
巨匠ブロムシュテットとゲヴァントハウス管のライヴによるブルックナー・シリーズの第8弾。この交響曲第9番でもブロムシュテットは2000年出版の最新のコールス校訂版の楽譜を使用しています(聴感上大きな違いはないが)。しかし、ブロムシュテットはこの荘厳極まりない第9番に新しさを求めるのではなく、ハイドン並のシンプルさをこの曲に見出し、ベートーヴェンの後継者としてのブルックナー、古典交響曲の極北として、ブルックナー最後の傑作を紡ぎだしています。混濁したところは一切なく、澄んだ水底に光る美しい石のようにこの曲を再現していく。特に感動させられるのは、第2楽章の運動神経の確かさ、そして第3楽章に於ける微細な戸惑いと揺れ(これまであまりブロムシュテットから感じなかった新しい美点)です。そして合理性、整合性。未完の傑作ではなく、三楽章で完成していることをブロムシュテットは明示しています。
QUERSTANDが最近力を入れているSACD(ハイブリッド仕様)による瑞々しい高音質もセールスポイントです。デジパック・ケースです。