ダヴィッド・ポッパー(1843‐1913)：
1-6. 組曲「森にて」～チェロと管弦楽のための op.50
7. チェロ協奏曲第３番 ト長調 op.59
8-9. チェロ協奏曲第４番 変ロ短調 op.72
イジー・ホシェク（チェロ）
ペトル・ヴロンスキー（指揮，1-6）、オンドジェイ・クカル（指揮，7-9）
プラハ放送交響楽団 録音：2002年
MUSIC VARS【チェコ輸入盤】
ダヴィッド・ポッパー(1843‐1913)はチェコ生まれの名チェリストで、プラハ音楽院で学んだ後、ウィーン宮廷歌劇場管弦楽団の首席奏者、ヘルメスベルガー四重奏団やフバイ四重奏団のメンバーなどを務め、1896年からはブダペスト音楽院の教授となりました。また、優れた作曲家でもあり、４つのチェロ協奏曲をはじめ多くのチェロ作品を作曲したほか、教則本なども書いているため、現在もチェロに詳しい方にはよく知られている存在です。とはいえ小品が時々取り上げられる以外、なかなか演奏機会も少なく、このアルバムに収められたチェロと管弦楽のための作品は貴重な録音といえるでしょう。
ドヴォルザークの２歳下ということもあってかどの曲もドヴォルザークの名作チェロ協奏曲によく似た雰囲気。郷愁を感じさせるロマンチックで美しい旋律とハーモニーは、きっと多くの方に支持されることでしょう。チェコを代表するチェリスト、イジー・ホシェクの朗々とした力強い演奏も泣かせます。伴奏のヴロンスキーやクカルの指揮もたいへん立派で、チェロとオケのバランスの取り方も巧い。これはもう隠れた名盤といっても過言ではありません。チェロ・コン好きに強くオススメ。
