ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
1-7. 幻想曲集 Op.116
8-10. 3つの間奏曲 Op.117
11-16. 6つの小品 Op.118
17-20. 4つの小品 Op.119
ワルター・クリーン(ピアノ) 録音:1969年(ステレオ)
TUXEDO【スイス輸入盤】
ワルター・クリーン(1928-1991)は、オーストリア出身の名ピアニスト。ウィーン音楽アカデミーでミケランジェリに師事し、ブゾーニ国際ピアノコンクールやロン=ティボー国際コンクールで優勝したことで知られています。純度高く澄んだ響きと、古典的で端正なフォルムがワルター・クリーンの魅力で、教育テレビで放送された「ピアノでモーツァルトを」というモーツァルト作品のレッスン講座は、日本のファンを驚喜させました。ワルター・クリーンの弾くモーツァルトやブラームス、シューベルトのピアノ・ソナタなどは、いまなお極めて評価が高いものですが、このブラームスの最晩年のピアノ作品集も洗練された美しい演奏です。ブラームスが人世の最後に残した内省的で枯淡の世界を、作為のない自然なスタイルで詩情豊かに歌い上げています。渋さの中に感興が込められた大人の演奏です。