1-3. レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ／チューバ協奏曲
4-6. エリック・エワゼン／バス・トロンボーン協奏曲
7-9. エドワード・グレッグソン／チューバ協奏曲
10. リヒャルト・シュトラウス／ホルン協奏曲第１番（チューバ・ソロ版）
フロイド・クーリー（チューバ）、チャールズ・ヴァーノン（バス・トロンボーン）
ドナルド・デロッシュ（指揮）／ディポール大学ウィンド・アンサンブル 録音：1998-2001年
ALBANY【アメリカ輸入盤】
「チューバ協奏曲」と「バス・トロンボーン協奏曲」といった珍しい作品を集めたアルバム。「チューバ協奏曲」の中では抜群に有名なヴォーン＝ウィリアムズの作品は、本来はオーケストラ伴奏ですが、ここでは吹奏楽による伴奏というちょっと変わったもの。吹奏楽の伴奏は音色的にはややメタリックすぎてキツイ気もしますが、さほど不自然さは感じさせません。イギリス風の牧歌的な音楽が、派手でゴキゲンなアメリカ風へ変わったといえるかも知れません。なによりもチューバのクーリーが大変巧く、聴き応えのあるソロは傑出しているので、大変面白く聴くことができます。
イギリスの作曲家グレッグソンは吹奏楽の世界でも有名な人で、彼のチューバ協奏曲もそれなりに知られた曲です。もともとが吹奏楽伴奏なのですが、こちらは反対に後にオーケストラ伴奏の版も作られたそうで、もちろんこの演奏はオリジナルの吹奏楽版です。有名なジョン・フレッチャーにより初演され、その後もしばしば取り上げられるだけあって、とても親しみやすく格好いい曲です。
また、Ｒ・シュトラウスの「ホルン協奏曲第１番」のチューバ版も演奏されることも珍しいことでしょう。チューバでここまで流暢に演奏できること自体驚きですが、音楽的にはユニークなという表現に留まるかも知れません。
アメリカの作曲家エワゼンの「バス・トロンボーン協奏曲」は、いかにも吹奏楽らしい明るくノリの良い曲で、ロマンチックな旋律が盛りだくさん。バス・トロンボーンならではの凄い低音も登場し、技巧的な面でも楽しませくれます。
