フリアン・アルカス(1832-1882):
1. 「ムーア人の織物」による幻想曲、またはハバナのプント
2. ボレロ
3. 幻想的ポルカ
4. アンダンテ
5. 幻想曲「うわ言」
6. タンゴ集
7. ロンド/プリュダンのアンダンテと練習曲
8. アンダンテ・クアジ・アダージョ
10. 練習曲(アレグロ・プレスト)
ステファノ・グロンドーナ(ギター) 録音:2003年、2004年
使用楽器:1856年、セビリャ、アントニオ・デ・トーレス製「ラ・レオナ」
STRADIVARIUS【イタリア輸入盤】
19世紀にスペインで活躍した偉大なギタリストで、作曲家でもあったフリアン・アルカス(1832-1882)に光を当てた作品集です。アルカスは優れたギター奏者としてヨーロッパ各地で活躍し、少年だったフランシコ・タレガの才能を見抜き、その師となったことでも知られています。さらにギター史において重要な役割を果たしたギター制作者アントニオ・デ・トーレス(1817-92)と深い親交を結び、トーレスはアルカスの助言を取り入れながらギターの改良に独自の技術革新で成功し、これが今のクラシック・ギターの先駆けとなりました。トーレス・ギターはアルカスやタレガらによりヨーロッパ中に広められ、トーレスも次々と名器を作り出していきましたが、その中で特に有名なものとして1856年製の「ラ・レオナ(雌獅子)」名付けられたギターがあります。
演奏しているステファノ・グロンドーナはセゴビアお気に入りの弟子の一人だったイタリア人ギタリストで、度重なる来日コンサートでも人気急上昇中です。彼はギターの製作やその歴史の研究家でもあり、現在ヴィチェンツァ音楽院講師を務めています。このアルバムでは、アルカスを研究してその楽譜の校訂を行ったグロンドーナ自身が演奏しており、しかもア