ジョン・ケージ(1912-1992):
CD1:フリーマン・エチュード第1巻, 第2巻
CD2:フリーマン・エチュード第3巻, 第4巻
マルコ・フージ(ヴァイオリン) 録音:2010年
STRADIVARIUS【イタリア輸入盤】
ヴァイオリン作品としてはほぼ演奏不可能であろうが、それを演奏するヴィルトゥオーソがでれば演奏できるかもしれないという仮定のうえで作曲された最難曲が「フリーマン・エチュード」。曲名はケージにエチュードの作曲を依頼したベティ・フリーマンの名に由来し、ヴァイオリニストのポール・ズーコフスキーの奏法研究をもとに彼に演奏してもらうことを考えていました。星図表から易を用いて作曲された作品ですが、ズーコフスキーのリクエストにより伝統的な記譜法によって一音ずつ記録されています。32曲からなる4巻のエチュードを目指していたものの、実際に出来上がったものは極めて演奏することが難しいものとなり、ズーコフスキーもこの作品を「演奏できない」と諦めてしまい、実際には最初の2巻で作曲は頓挫してしまいました。しかし、のちにルディッティ弦楽四重奏団のリーダー、アーヴィン・アルディッティがこの作品に興味を示し、持ち前の超絶技巧で本作が演奏可能であることを示した上で、続編の作曲を促したことがケージの創造意欲を再びかき立てました。そして、1990年に4巻すべてがようやく完成し、アルディッティによる初演が行われました。1曲あたり約3分ほどとはいえ、全32曲は時間にして約100分もあり、弾く方も聴く方も忍耐がいる大変な音楽です。
本来は2枚分売ですが、2枚セットでの提供となります。