オイゲン・ヨッフム(指揮)/スウェーデン放送交響楽団
録音:1975年2月23日、ストックホルム・コンサートホール、ライ
WEITBLICK【ドイツ輸入盤】
ヨッフムとスウェーデン放送響の初ディスクです。1975年というと、座って指揮するようになった最晩年の枯淡と壮年期の馬力に満ちた動的アプローチの丁度中間期に当たります。しっとりとした味わいに加え、若き日の劇性をも兼ね備えた非の打ちどころのない演奏です。ブルックナーの名作の中でも穏当に過ぎるとも見られるこの曲にはピッタリな表現方法とも言えましょう。勿論「ロマンティック」は巨匠の愛奏曲でしたが、ライヴとなるとコンセルトヘボウとの同年のものだけです。澄み切ったスウェーデン放送響の音色は、フランスともロシアともイギリスとも違いますが、どちらかというと機能美を誇るドイツの放送オーケストラに近い、明快さと機敏さに溢れた近代的なものと言えましょう。
英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。