1-3. ヴラジーミル・ペスキン(1906-1988)／トランペット協奏曲第１番 ハ短調
4. ワシーリー・ブラント(1869-1923)／２つの演奏会用小品 第１番 ヘ短調 Op.11
5. ブラント／２つの演奏会用小品 第２番 変ホ長調 Op.12
6. グスタフ・コーズ(1870-1951)／演奏会用幻想曲 変ホ短調
7. カール・ヘーネ(1860-1927)／スラヴ幻想曲
8. オスカー・ベーメ(1870-1938)／ロシア舞曲 Op.32
9-11. ベーメ／トランペット協奏曲 ホ短調 Op.18
12. ベーメ／タランテラ「ラ・ナポリテーヌ」Op.25
ジュリアーノ・ゾンマーハルダー（トランペット，コルネット）
ハイコ・マティアス・フェルスター（指揮）／ヴェストファーレン新フィル 録音：2008年8月
SOLO MUSICA【ドイツ輸入盤】
1985年にスイスのチューリッヒに生まれ、イタリアで育ったジュリアーノ・ゾンマーハルダー（ソマーハルダーとも）は、いま最も注目の若手トランペット奏者。高名なトランペット奏者の父に育てられ、わずか12歳にしてチャイコフスキー音楽院が主催した国際トランペット・コンクールに参加し、ドクシツェルやマルゴーリン、ユソフらからその才能を賞賛されました。さらに18歳の若さで難関のミュンヘン国際コンクールで第２位、モーリス・アンドレ・コンクールとプラハの春国際音楽コンクールで第１位を受賞するなど各種コンクールで輝かしい入賞歴を収めました。2004年にはアバドの興したモーツァルト管弦楽団に参加し、2006年からは19歳の若さでドイツのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のソロ・トランペット奏者を務めるようになり、今後は名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席に就任する予定になっています。
現代作品演奏から古楽器演奏まで精通した柔軟なテクニックと音楽性で、すでに高い評価を獲得しているゾンマーハルダーですが、ソロ・アルバムはこれが初リリースとなります。彼が選んだこのプログラムは、ベーメの「トランペット協奏曲」を除いては、管弦楽伴奏版としては全て世界初録音という凝った内容です。一般にはあまり知られていないものの、どれもトランペット奏者にはなくてはならない20世紀の重要な作品です。また、ペスキンやベーメなど完璧に演奏することが難しいことで知られている難曲ばかりで構成されています。ゾンマーハルダーの鮮やかな技巧は、巧すぎて難度が分からないほど流暢であり、むしろ軽やかで溌剌としているので、聴き手もリラックスして楽しむことができます。最後の「ナポリ風タランテラ」も凄い！薄型デジパック・ケースです。
