1-10. テレマン／組曲「ハンブルクの潮の干満」（水上の音楽） ハ長調 TWV.55:C3
11-13. ヴィヴァルディ／協奏曲 ニ短調 RV.566
14-16. Ｊ・Ｓ・バッハ／協奏曲 ヘ長調 BWV.1057（ブランデンブルク協奏曲第４番の編曲）
17-20. ファン・ヴァッセナール／コンチェルト・アルモニコ第５番 ヘ短調
21. ジャン・フェリ・ルベル／幻想曲
クラウディオ・リベイロ（指揮）／コレギウム・ムジクム・デン・ハーグ
録音：2006年11月29，30日、DSD、5.1 SURROUND, PCM STREO 2.0
ＯＲＦ（オーストリア放送協会）【オーストリア輸入盤】
2006年に結成されたばかりの古楽団体「コレギウム・ムジクム・デン・ハーグ」のデビュー録音。ハーグ王立音楽院出身の仲間で結成された団体で、古楽の中心地だけに国籍は様々ですが、若いメンバーばかりのフレッシュな感性と勢いがビリビリ伝わってきます。指揮を務めるクラウディオ・リベイロは、ブラジルのサンパウロ生まれのチェンバロ奏者。ドイツ、イタリア、フランスと様々な様式の音楽をいずれも見事にまとめており、さらにチェンバロ独奏の妙技も繰り広げています。
テレマンの組曲「ハンブルクの潮の干満」は、ハンブルク海軍の創立100周年祭のための音楽で、ヘンデルの「水上の音楽」やＪ・Ｓ・バッハの「管弦楽組曲」と同じ様式の作品。テレマンらしい明朗で平易な語り口ながら、職人芸に裏打ちされた作曲技法とリスナーを楽しませる祝典的雰囲気が抜群。コレギウム・ムジクム・デン・ハーグの演奏も小粋でとても快いものです。オランダの貴族でアマチュア作曲家でもあったヴァッセナール伯（1692-1766）の「コンチェルト・アルモニコ第５番」というご当地ものを取り上げているのも大きなポイント。最近までペルゴレージ作曲と誤って伝えられてきた曲ですが、それほどプロフェッショナルな技法が凝らされた完成度の高い音楽です。Ｊ・Ｓ・バッハの「協奏曲 ヘ長調 BWV.1057」は、ブランデンブルク協奏曲第４番からの編曲作品で、チェンバロと２本のブロックフレーテが活躍する華やかな爽快な作品です。コレギウム・ムジクム・デン・ハーグの演奏も「ヴィヴァルディ／協奏曲 ニ短調 RV.566」とともに若々しいキレがあって鮮やか。プログラム最後のジャン・フェリ・ルベルといえば、ショッキングな不協和音を用いたバレエ音楽「四大元素」の作曲家として知られていますが、「幻想曲」はフランス・バロックらしい軽やかで華麗な音楽です。
SACDハイブリッド仕様なので、通常のプレイヤーでもお楽しみいただけます。こちらの商品はボーナスDVD付きですが、残念ながらPAL仕様なので通常の日本製DVDプレーヤーでは視聴することができません。予め御了承のうえお買い求めいただきますようお願い致します。デジパック・ケースです。
