ベルンハード・クルーセル(1775-1838):
1-3. クラリネット協奏曲変ロ長調 Op.11(1822)
4-6. クラリネット協奏曲 へ短調 Op.5(1815)
7-9. クラリネット協奏曲変ホ長調 Op.1(1811)
カリ・クイリック(クラリネット)
サカリ・オラモ(指揮)/フィンランド放送交響楽団 録音:2000年2,3月
ONDINE【フィンランド輸入盤】
ベルンハード・クルーセル(1776-1838)は、シベリウス以前のフィンランドでは最も名を知られた作曲家。クルーセル自身がクラリネットの名手だったためにクラリネットを含む作品が多く、なかでもこの3つのクラリネット協奏曲はいまでもよく演奏されています。ベートーヴェンと同時代らしい古典的なスタイルですが、自由で伸び伸びした表現は時にロマンチックで劇的です。クラリネットのカリ・クリイックは現代音楽の分野ではよく知られたフィンランドのプレイヤーで、大変見事な演奏を披露しています。指揮のサカリ・オラモは、ラトルの後任としてイギリスのバーモンガム市交響楽団を指揮している逸材で、知的で洗練された伴奏も完成度が高く、緻密な表現がなされています。指揮もオーケストラもフィンランド勢ばかりで構成された初の全集として、また優れた演奏の登場として話題になった名盤です。