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ボロディン/交響曲全集

アレクサンドル・ボロディン(1833-1887):
1~4.交響曲第1番 変ホ長調
5~8.交響曲第2番 ロ短調
9~10.交響曲第3番 イ短調「未完成」
(グラズノフによるオーケストレーション)

ジェラード・シュワルツ(指揮)/シアトル交響楽団   録音:2009年5月-2011年2月

ボロディン/交響曲全集

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1,273円 (税込)

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NAXOS【香港輸入盤】

ロシア5人組の一人で、「ダッタン人の踊り」や「中央アジアの草原にて」でも有名なボロディン(1833-1887)の交響曲全集です。ボロディンはもともと化学者として活躍していましたが、ムソルグスキーと親交を深め、シューマンの曲を知ってから音楽に興味を持つようになりました。作曲家として秀でていたにもかかわらず、ボロディンは本業の化学者としての仕事にも精を出していたため、ほぼ「日曜作曲家」として活動するのみで、完成した作品はさほど多くはありません。1862年に着手し、完成までに5年を費やしたという第1番は、ロシア国民楽派らしい力強さや美しい旋律を持つ一方、どうしてもメンデルスゾーンやシューマンといったドイツ・ロマン派の影響も感じられます。しかし、ロシアにおける最初の交響曲の1つでもあり、ボロディンの初書きともいえるこの作品は、完成度が非常に高く、ドイツへ赴いた際に巨匠リストから大絶賛されたほどでした。
一方、1869年に作曲された第2番はよく知られた名作で、「勇者」というサブタイトルで呼ばれるほど雄大で力強い音楽です。ロマンチックな歌や情熱的な盛り上がりも充分で、チャイコフスキーに比肩するほどの名曲です。これまでにも数多くの名盤が凌ぎを削っていますが、このシュワルツの演奏は、ロシアのオーケストラにありがちな強烈なパワーで押し切ることは一切なく、スッキリした響きの洗練された演奏です。これほど泥臭さのない垢抜けたボロディンの2番は珍しいでしょう。1884年に着想された最後の交響曲第3番は、完成前にボロディンがこの世を去ってしまいました。残されたスケッチを元にグラズノフが形にしましたが、本来ならば、変奏曲とフィナーレも付け加えられる予定でした。しかし、このシュワルツとシアトル響による演奏では、普段あまり聴くことのない第1番や第3番が俄然魅力的に感じられるのが面白いところ。スッキリ洗練された響きやアクのない端正な表現のおかげで、重厚で土俗的なイメージのボロディンの交響曲がスリムにダイエット成功したかのようです。このようなフットワークの軽いシャープで優雅な演奏は、高く評価されてもよいでしょう。

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