1-3. モーツァルト／ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
4-6. ショパン／ピアノ協奏曲第１番 ホ短調 Op.11
スタニスラフ・ブーニン（ピアノ）、外山雄三／ＮＨＫ交響楽団
録音：1986年8月、昭和女子大学人見記念講堂、ライヴ
OLYMPIA【ロシア輸入盤】
1985年のショパン・コンクールの優勝者で、日本では空前の「ブーニン・ブーム」を起こしたスタニスラフ・ブーニンによる日本でのライヴ演奏です。モーツァルトもショパンも元気溌剌としたブーニンのピアノが冴えわたっていて、さすが天才と騒がれただけの爽快な演奏。モーツァルトでは、クリヤーで粒立ちの良い音色で自由奔放に弾ききっており、ロココ的な典雅なモーツァルトでは決してありませんが、そのはち切れるほどの情熱とフレッシュな息吹はたいへん気持ちがよいものです。ショパンの方は、ショパン・コンクール優勝の翌年というだけあって自信満々に弾きまくっており、硬質の磨き抜かれた音色と若々しくシャープな表現は圧倒的。まさに青春を感じさせる輝きを持った演奏です。ブームが遥か彼方に過ぎ去った現在、この演奏を聴いた人はブーニンをどう評価するのでしょうか。伴奏の外山雄三とＮＨＫ交響楽団も、速めのテンポで押し切るブーニンにうまく合わせ、キビキビとした演奏をしており、たいへん立派な演奏です。音質も非常に優秀です。
