ベートーヴェン（1770-1827）：
1-3. ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調「ワルトシュタイン」Op.53
4-37. アントン・ディアベッリのワルツによる33の変奏曲 Op.120
イェルク・デムス（フォルテピアノ）
録音：1984年、ミュンスター、エルプドロステンホーフ
使用楽器：1835年、コンラート・グラーフ製（クリストフォリ博物館所蔵）
SAPHIR【フランス輸入盤】
パウル・バドゥラ=スコダ、故フリードリヒ・グルダと共に「ウィーン三羽烏」と評される巨匠イェルク・デムスは、録音時点で75歳ですが、その後も来日公演を行っていることからもわかるとおり、オーストリアの巨匠はまだまだ元気です。クリストフォリ博物館所蔵の1835年製のフォルテピアノは、暖色系のきめの細かい優しい音色で、通常は力強く逞しい演奏でお馴染みの「ワルトシュタイン」が、思わぬほど軽やかで鮮やかな色彩感を持っていることに気付かせてくれます。1928年生まれの巨匠デムスの演奏もよき時代のウィーンを感じさせる薫り高いもの。大曲「ディアベッリ変奏曲」も多彩な音色を駆使した秀演で、とりわけピアニシモの繊細さが印象的です。イェルク・デムス財団との共同制作。
