1-3. ピアソラ(1921-1992)/ギターとバンドネオンのための協奏曲「リエージュに捧ぐ」(クラリネット、ギターと管弦楽編)
4. カルロス・グァスタビーノ(1912-2000)/プレセンシア第6番「ヘロミータ・リナレス」
5. ピアソラ/タンティ・アンニ・プリマ(M・ヴィスウハによるクラリネットと管弦楽編)
6. ローラン・ディアンス(1955-)/スカイのタンゴ(ギターと弦楽オーケストラ編)
7. ホルヘ・モレル(1931-)/南の組曲 - 前奏曲
8. グァスタビーノ/セベラ・ビヤファニェ(クラリネットとギター編)
9-13. ピアソラ/タンゴ・バレエ(J・ブラガートによる弦楽オーケストラ編)
クシシュトフ・ペウェフ(ギター)
ヤン・ヤクプ・ボクン(指揮、クラリネット)/カメラータ・モラヴィア
録音:2007年4月4-6日、チェコ、オモロウツ
JB RECORDS【ポーランド輸入盤】
ポーランドのクラリネット奏者で指揮者でもあるヤン・ヤクプ・ボクンと、かねてからボクンとコンビを組んでいるギター奏者クシシュトフ・ペウェフによるアルゼンチン音楽集。ピアソラといえばタンゴの世界では知らぬものがいない作曲家ですが、ギターとバンドネオンのための二重協奏曲「リエージュへのオマージュ」は、知る人ぞ知る傑作です。クラリネット、ギターと管弦楽編というちょっと珍しいバージョンですが、美しいメロディを爪弾くギターとすすり泣くようなクラリネットの掛け合いはやはり絶品で、いかにもピアソラらしいロマンチックな作品です。弦楽オーケストラによる「タンゴ・バレエ」や「タンティ・アンニ・プリマ」においても指揮者・クラリネット奏者としてのボクンの器用さと幅の広い音楽性を示しています。
さらに素晴らしいのはグァスタビーノの「プレセンシア第6番(ヘロミータ・リナレス)」!濃厚に甘いメロディは心に染みいる美しさで、小粋な演奏も抜群です。ネオン瞬く雨の町角を思わせるような憂愁と情熱に満ちたアルゼンチンの音楽は、実に味わい深く美しいものばかりで、ロマンチックな音楽をお探しの方には強くお勧めです。薄型デジパック・ケースです。