1-6. ベートーヴェン(1770-1827)/ノットゥルノ(夜想曲) ニ長調 Op.42
7. アルヴォ・ペルト(1935-)/フラトレス
8-10. ショスタコーヴィチ(1906-1975)/ヴィオラ・ソナタ Op.147
ニルス・メンケマイアー(ヴィオラ)、ニコラス・リンマー(ピアノ)
録音:2007年8月28-30日、ベルリン
GENUIN【ドイツ輸入盤】
メンケマイアーは1978生まれのドイツのヴィオラ奏者。この世代では最も期待されている逸材で、2006年のドイツ音楽コンクールで優勝するほか、2005年ORF国際ヴィオラ・コンクールでも優勝、2005年カール・フレッシュ賞、プリムローズ・ヴィオラ・コンクールでも優勝するなど輝かしい受賞暦があります。このアルバムを聴いても、技術の安定度や隙のないアンサンブルは抜群で、若手といえ非常に完成度の高い演奏を披露しています。メンケマイアーのヴィオラは、何といっても音色が多彩で、表現力の幅があります。ベートーヴェンの「ノットゥルノ」では端正なスタイルを保ちつつも朗々と歌い、ペルトの「フラトレス」では不気味なフレーズを繊細なピアノで見事に弾ききっています。特にショスタコーヴィチの「ヴィオラ・ソナタ」は心のこもった情熱的な名演。細部まで表現が練り上げられており、知性の高さがうかがえます。また、ピアノのリンマーは本当にソリストを立てるのが上手く、ピタリと寄り添った理想的な伴奏です。オススメ。