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ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番、交響的舞曲

ピエトロ・マッサ(ピアノ)、ダニエレ・ジョルジ(指揮)/ブルーノ・マデルナ管弦楽団

録音:2006年5月28日

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番、交響的舞曲

価格:

2,138円 (税込)

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GENUIN【ドイツ輸入盤】

イタリア出身のピアニスト、ピエトロ・マッサによるラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」と「交響的舞曲」をカップリングしたアルバム。1973年生まれのマッサは、パリでピアノをチッコリーニに学び、ミラノで作曲をベッティネッリに学びました。現在はベルリンを中心に活躍していますが、ダラピッコラやカセッラ、ペトラッシなどイタリア作曲家たちの作品をレパートリーの中心に据え、ブゾーニやカステルヌォーヴォ=テデスコのピアノ協奏曲といった隠れた名作を次々に録音し、注目を集めています。
このCDはマッサがプログラミングしたもので、曲目の関連を考えピアノ協奏曲ではない交響的舞曲を敢えてカップリングするというこだわりをみせています。「ピアノ協奏曲第3番」は、雄大に流れる大河の如き演奏で、ゆったりしたテンポでたっぷり45分もかけています。総じてラフマニノフのピアノ協奏曲は、昔の録音ほどテンポは速めで、自作自演やホロヴィッツの演奏などは35分を切るほどですが、最近はスロー・テンポをとって40分を超える演奏が増えています。マッサの演奏は泰然とした表現が加わって、全楽章がアダージョに思えるほどゆったりしています。しかし、決して弛緩した演奏ではなく、盛り上がりに欠けているわけでもありません。とはいえ、ルバートや細かいテンポの変化をつけてメロメロに甘く歌う訳でもなく、ネットリとした粘りもありません。ひたすら緻密に生真面目に歌い上げたマッサ入魂の気宇壮大な演奏です。
一方の「交響的舞曲」も決してテンポが特別遅いわけではないものの、蕩々と流れるゆったりとした演奏です。つまるところ、これが指揮者ダニエレ・ジョルジとブルーノ・マデルナ管弦楽団の特徴なのかも知れません。音楽の推進力こそ全く感じられませんが、立体的な透明感のある響きは非常に立派で、イタリアのマイナー・オーケストラにしてはとても緻密で丁寧な演奏であり、大健闘といえるでしょう。敢えて言うなら晩年のチェリビダッケの指揮を思わせるほど細部までやたら入念に作り上げており、いままで聞こえなかったメロディーが次々に浮き上がってきて驚かされます。これは音楽の方向性が明らかに異なっているとしか言い様がありません。非常に個性的な興味深いアルバムです。

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