フレデリック・ショパン（1810-1849）：
１．前奏曲 嬰ハ短調 Op.45
２．スケルツォ第１番 ロ短調 Op.20
３．スケルツォ第２番 変ロ短調 Op.31
４．スケルツォ第３番 嬰ハ短調 Op.39
５．スケルツォ第４番 ホ長調 Op.54
６～９．４つのマズルカ Op.67 遺作
10．ポロネーズ第５番 嬰へ短調 Op.44
11．ポロネーズ第６番 変イ長調 Op.53「英雄」
12．夜想曲第17番 ロ長調 Op.62-1
ケヴィン・ケナー（ピアノ）
録音：1997年5月、ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール
DUX【ポーランド輸入盤】
ケヴィン・ケナーは、1963年アメリカ合衆国のカリフォルニア州コロネード生まれ。1990年にチャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門第３位、国際ショパン・ピアノ・コンクール第２位（最高位）に入賞という実績を持ち、日本にも多くのファンを持っています。ケナーは世界的に活動するピアニストであるとともに、後進の教育にも力を注いでおり、現在ロンドンのロイヤル・カレッジで教鞭をとるほか、世界中でマスタークラスを開催しています。さらに第15回ショパン国際ピアノコンクールでは審査員も務めました。
このアルバムのメインとなる「４つのスケルツォ」は、思わぬほど柔らかな音色で繊細に歌った美しい演奏で、しっとりとした叙情性が秀逸。力強い部分では以前のケナーらしい強靱なタッチと圧倒的なテクニックが活かされていますが、「スケルツォ第１番」や「前奏曲 嬰ハ短調」などでの密やかなピアニシモの表現にこそケナーの円熟味が現れています。マズルカやポロネーズでは、ショパン独特の「揺れ」のあるリズムを強調し、旺盛な表現意欲を感じさせます。ショパン・コンクールでもポロネーズ賞を獲っているだけあって、２つのポロネーズのシャッキリしたリズムが生み出す躍動感が絶品
