ニーノ・ロータ(1911-1979):
1-6. 「元気なリス」(抒情的寓話;1959)
ジュゼッペ・グラツィオーリ(指揮)/ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ合唱団、エルナ・コラク(ソプラノ)
フランチェスコ・パルミエーリ(バス)、ルチアオーノ・ミオット(バリトン)
7-38. 「水晶石」(ラジオ朗読番組のための音楽;1950)
ナターレ・チラヴォーロ(朗読)、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団団員
録音:2001年10月27日、アウディトリウム・ディ・ミラノ、ライヴ
BOTTEGA DISCANTICA【イタリア輸入盤】
イタリアの作曲家ニーノ・ロータ(1911-1979)は、映画音楽の巨匠としてあまりに有名。フェリーニの映画のほとんどに携わり、コッポラの「ゴッドファーザー」の音楽や「太陽がいっぱい」、「ロメオとジュリエット」など数々の名曲を世に送り出しています。しかし、ロータ自身は「本業はあくまでクラシックの作曲であり、映画音楽は趣味にすぎない」といっていたとおり、クラシックの分野にも室内楽、管弦楽、バレエ、オペラなどあらゆるジャンルに優れた作品を残しています。
このアルバムは、ニーノ・ロータの知られざる2つの音楽劇を集めており、ファン必携の貴重な録音です。両曲とも元々子供向けの作品なのか、コミカルで愛らしい音楽であり、プロコフィエフの「ピーターと狼」やプーランクの「小象ババールの物語」などと似ています。1959年に作曲された抒情的寓話「元気なリス」は、ソプラノやバス、バリトン歌手が活躍し、伴奏のオーケストラも規模が大きく、30分程度のミニ・オペラといえる立派な作品です。とはいえアリアの部分の抒情的なメロディはとても甘美で、元気なリスを思わせる描写的な音楽づくりは巧く、ニーノ・ロータらしい隠れた傑作といえます。一方の「水晶石」は、ラジオ朗