１．マルセル・ヴィッチュ（1921-）／コンチェルティーノ
２～４．サン=サーンス／ソナタ
５．アンリ・デュティーユ（1916-）／サラバンドとコルテージュ
６．ガブリエル・ピエルネ（1863-1937）／ソロ・ド・コンセール
７～９．アレクサンドル・タンスマン（1897-1986）／ソナティネ
10．11．マルセル・ミハロヴィチ（1898-1985）／ソナタ
12．ロジェ・ブトリー（1932-）／アンテルフェランス（交叉）
ガボール・メサローシュ（ファゴット）、エリザベタ・ブルミナ（ピアノ）
録音：2000年8月、ルガーノ、スイス・イタリア音楽院、大ホール
BOTTEGA DISCANTICA【イタリア輸入盤】
フランスの近現代のファゴットのための作品を集めた好企画。サン＝サーンスやピエルネの美しい旋律美、タンスマンの機知に富んだ楽しい音楽、そしてヴィッチュやデュティーユなどの現代的でソリッドな響きなど多種多様な音楽を楽しむことができます。作曲家の個性や時代はこれほど様々ではありますが、そこにはフランス的なテイストが脈々と息づいていることを感じていただけることでしょう。また、珍しい作品がたくさん聴けるというだけでもありがたいのに、このアルバムは演奏も録音もすこぶる上質。メサローシュの技術の確かさと豊かな音楽性には舌を巻きます。ファゴット作品を通してフランス近現代の歩みを俯瞰できるような選曲なので、ファゴットに関心のある方はもちろんフランス音楽ファンにもオススメできるアルバムです。
ガボール・メサローシュはヴィンタートゥール音楽学校で高名なファゴット教師であった父ヤーノシュ・メサローシュに師事し、スイス、スペイン、ドイツのオーケストラの首席奏者を歴任、現在はルガーノのスイス・イタリア音楽院教授を務めながらソリストとして活動しています。生々しい優秀録音も特筆に価します。
