チャイコフスキー（1840-1893）：
1-12. 四季（12の性格的小品）Op.37b
13-16. ピアノ・ソナタ ト長調 Op.37「グランド・ソナタ」
ヤコフ・カスマン（ピアノ） 発売：2012年
Classical Records【ロシア輸入盤】
チャイコフスキーのピアノ・ソロ作品の中では比較的有名な「四季」は、１２ヶ月に対応した１２の小品から成っています。「四季」は季節の移ろいだけでなく、民衆の生活を描写しており、ロシアの自然と人々のしみじみした様子が連想される詩情豊かな音楽です。易しい技術と親しみやすい曲調のため、ピアノ学習者には人気のコンサートピースであり、またピアノ以外の様々な楽器（アンサンブルやオーケストラ版）でも演奏されています。中でも６月「舟歌」は、チャイコフスキーのピアノ作品の中では最も有名なものの１つで、揺れる小舟から見上げた夏の星空への陶酔がロマンティックに歌われる名曲。10月「秋の歌」も愁いのこもったロシアらしいメロディーが切なく、過ぎゆく季節をいとおしむような美しい音楽です。
チャイコフスキーの「ピアノ・ソナタ」は、25歳の時に作曲された「ピアノ・ソナタ 嬰ハ短調」（死後の1901年に出版）と38歳の時に作曲された「ピアノ・ソナタ ト長調」の２曲が存在します。一般的にチャイコフスキーのピアノ・ソナタといえば後者を指し、「グランド・ソナタ（大ソナタ）」と呼ばれています。レパートリーとして取り上げるピアニストが少ないものの、「交響曲第４番」
