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モーツァルト/ピアノ協奏曲第3,6,25番

ミハイル・ヴォスクレセンスキー(ピアノ)
コンスタンチン・マスリューク(指揮)/パヴェル・スロボトキン・センター・モスクワ室内管弦楽団

録音:2009年12月28日、モスクワ音楽院マリー・ホール、ライヴ

モーツァルト/ピアノ協奏曲第3,6,25番

価格:

1,629円 (税込)

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Classical Records【ロシア輸入盤】

ヴォスクレセンスキー(1935-)はウクライナ出身のピアニストで、若い時期はレフ・オボーリン門下生としてエネスコ・コンクールやヴァン・クライバーン・コンクールなどに入賞したこともあります。しかし、ソ連時代は当局からの出国許可が出なかったため、幻のピアニストになってしまっていました。その後、モスクワ音楽院教授となって後進の指導にあたり、教師としても非常に優れた資質を示しています。また、スクリャービンの権威として知られ、現在は国際スクリャービン協会のリーダーを務めているほどです。我が国では桐朋学園大学や東京芸術大学等での教育活動によっても知られています。
そのヴォスクレセンスキーによるモーツァルトのピアノ協奏曲は、端正なフォルムの中に軽妙なニュアンスや優しい歌心を練り込んだ瀟洒な演奏です。新しい録音だけあって音質も良好で、オーケストラにもロシア臭は全く感じられません。また、2009年のクリスマス・ライヴということもあってか、演奏も聴衆も大いに興に乗っています。第3番は、モーツァルトがわずか11歳の時の作品といわれていますが、最近の研究では他者の作品の編曲であることが判明しており、楽譜にも父レオボルトによる筆跡があるそうです。第1楽章はL・ホーナウアーのソナタ Op.2-1、第2楽章はJ・G・エッカルトのソナタ Op.1-4、第3楽章はC・P・Eバッハのクラヴィーアのための小品集「音楽の雑草」の中の1つ「ボヘミアン」から採られており、これらの優れた先達たちの作品を基にして、協奏曲の作曲を学んだと考えられています。特にC・P・Eバッハは幼いモーツァルトに多大な影響を与えたと言われています。しかし、この演奏を聴いているとモーツァルトらしさは早くも発揮されており、瑞々しく爽やかな味わいは十分に鑑賞に値します。
第6番は、モーツァルトが20歳の時の作品で、モーツァルト自身や姉ナンネルが演奏会で披露するために作曲されました。優雅で美しい音楽ですが、同時に社交的な明るさを持ち、モーツァルト自身も気に入ってたびたび演奏したと伝えられています。ヴォスクレセンスキーの演奏も非常に繊細で、ガラスのような美しいタッチで1音1音を紡ぎあげていきます。何気なく弾いているようでいて、自然な感興をのせて優雅に歌い上げおり、凡庸なピアニストの演奏では退屈に感じる初期作品が妙に素敵に感じられます。もちろん人気の高い第25番も、たいへん繊細な演奏で、ピアニシモの緊張感や各フレーズの微妙なニュアンス付けはさすがベテラン・ピアニスト。

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