1.ベートーヴェン(1770-1827)/モーツァルトのオペラ「魔笛」の主題による7つの変奏曲 WoO.46
2.ショパン(1810-1849)/華麗なポロネーズ Op.3
3~6.ニコライ・カプースチン(1937-)/チェロ・ソナタ第1番 Op.63(1991)
7~9.ニコライ・カプースチン/チェロ・ソナタ第2番 Op.84(アレクサンドル・ザゴリンスキーに献呈;1991)
10.ショパン/サラサーテ編曲/夜想曲 変ホ長調 Op.9 No.2
11.ニコライ・カプースチン/夜明け Op.26(ピアノ曲にチェロのピチカートを付加)
アレクサンドル・ザゴリンスキー(チェロ)、ニコライ・カプースチン(ピアノ)
録音:1999年
Classical Records【ロシア輸入盤】
アレクサンドル・ザゴリンスキーは、1962年モスクワ生まれのチェリスト。モスクワ音楽院でナタリヤ・シャホフスカヤに学び、1985年の全ロシア音楽コンクールや1988年の第5回国際室内楽コンクール、1990年の第9回国際チャイコフイキー・コンクールなど国内外のコンクールにおいて数々の受賞歴を誇っています。その後モスクワ・フィルやモスクワ室内管の主席を務め、現在はグネーシン音楽大学で後進の指導もにも熱心に取り組んでいます。
ザゴリンスキーは、デニゾフ、カスパロフ、ローゼンブラットなどロシア現代作曲家の作品を得意としていますが、とりわけジャズ・ピアニスト兼作曲家として近年大人気のカプースチンと親しく、彼の2つのチェロ・ソナタやチェロと管弦楽のための作品などの初演も行っています。このアルバムは、まさにカブースチンとザゴリンスキーの蜜月ぶりがうかがえる自作自演集で、カブースチンのチェロ・ソナタは切れ味鋭い表現で豪快に突き進む白熱の演奏です。ベートーヴェンやショパンの作品も、非常に颯爽とした気風のいい表現が面白く、ザゴリンスキーのスピード感のあるしなやかなボーイングやカブースチンの躍動感のあるリズムが特徴的。チェロ・ファンはもとより、カブースチンのピアノ作品で興味を持たれた方にもオススメしたいアルバムです。