アンナ・シェレスト(ピアノ) 発売:2007年
Classical Records【ロシア輸入盤】
アンナ・シェレストはウクライナ出身の美人ピアニストで、わずか11歳にしてパリで開かれたミロシュ・マギン国際ピアノ・コンクールで最年少優勝を成し遂げました。その後アメリカへ渡り、ノーザン・ケンタッキー大学で学び続けるかたわら、12歳の頃から北米の様々なオーケストラと共演を続けています。同時に2004年のルイジアナ国際ピアノ・コンクールで優勝するなど数々の国際コンクールで賞を獲得しています。
批評家からは「驚異の新星」、「ピアノの雌ライオン」、「リストの生まれ変わり」などと賞賛を集めるほど大評判のアンナ・シェレストですが、このアルバムを聴けばその評価もさほど大げさとは思えないほど、完成度の高い素晴らしいラフマニノフであることに驚きを禁じ得ません。かなりのテクニシャンらしく、ラフマニノフの難曲をスケール豊かに颯爽と弾きこなしています。しかもテクニックを越えた音楽性もずば抜けたものがあり、40分もの大作「絵画的練習曲集」をニュアンスたっぷりに全く飽きさせることなく聴かせるセンスは見事。「楽興の時」もラフマニノフの音楽をピアニスト自身の言葉として生き生きと語っており、立体感のある響きや微妙な陰影をつけた歌い方などすべてが非凡です。ドラマチックで華麗でありながら、これほど悲哀のこもった彫りの深いラフマニノフの演奏はそうあるものではありません。Classical Recordsレーベルの数あるアルバムの中でもカスタマーからの評価がとりわけ高い人気アルバムです。オススメです。