ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト（1756-1791）：
1-3. ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330
4-6. ピアノ・ソナタ第13番 変ロ長調 K.333
7-9. ピアノ・ソナタ第17番 ニ長調 K.576
イ・ヘギョン（ピアノ） 録音：2006年
Classical Records【ロシア輸入盤】
イ・ヘギョンは、1959年韓国のウォンジュ生まれのピアニスト。16歳の時にドイツのエッセンにあるフォルクヴァンク音楽大学に入ってピアノを学び、次にミュンヘン音楽大学に移り、首席で卒業しました。ヴィエンナ・ダ・モッタ国際ピアノコンクールでバッハ賞を受賞するなど様々なコンクールでも優秀な成績を残しています。1984年にイ・ヘギョンは韓国に戻り、チャンアン大学の教授となりました。 今日イ・ヘギョンは韓国の傑出した音楽家のひとりとして広く認められており、韓国音楽ペン・クラブから「評論家賞」を、韓国音楽協会から「韓国音楽賞」を、さらに韓国音楽評論家協会から「ソウル音楽賞」など様々な栄誉を受けています。ソロ活動以外にも、フルートのパトリック・ガロワやマクサンス・ラリュー、トランペット奏者のスティーブン・バーンズ、韓国のヴァイオリン奏者ドン・スク・カン、新ブダペスト弦楽四重奏団など国際的な一流アーティストとも定期的に共演しています。
イ・ヘギョンは、クリスタルで清潔感さえ感じるほど綺麗なタッチで、繊細な響きを丁寧に紡いでおり、モーツァルトには特に相性が良いようです。フォルテでも決して音が濁ることなく、肩の力の抜けた軽やかで珠のような音は、滑らかで美しいものです。ピアニストの主観を押しつけることなく、音楽自身の持つ魅力を自然に発揮させることに力をおいているようで、大げさな抑揚や過剰な表現は全く見られません。テンポの変化もスムーズで、音楽は常にサラサラと流れていきます。この様な柔和で清楚な表情のモーツァルトがお好きな方はきっと多いはずです。
