フランツ・シューベルト(1797-1828):
1~4.即興曲集 Op.90 D.899(全4曲)
5~8.楽興の時 Op.94 D.780 から Nos.2-5
9.12のレントラー(ヴェーラ・ゴルノスタエワ編纂)
10~11.即興曲集 Op.142 D.935 から Nos.1-2
12.15のワルツ(ヴェーラ・ゴルノスタエワ編纂)
ヴェーラ・ゴルノスタエワ(ピアノ) 発売:2006年(デジタル録音)
Classical Records【ロシア輸入盤】
ヴェーラ・ゴルノスタエワ(1929-)はロシアの女傑ともいうべきピアニストで、優れた教師としても有名です。モスクワ音楽院を卒業後ネイガウスに師事し、プラハ国際ピアノコンクールで優勝。モスクワ音楽院教授を務め、数多くの門下生を国際コンクール入賞に導き、大勢の日本人ピアニストも彼女に師事しています。ソヴィエト崩壊まで国外活動を許されなかった彼女ですが、1994年度NHK「趣味百科-ピアノで名曲を」の講師として出演し、日本でもなじみ深い存在となりました。
そのゴルノスタエワのオール・シューベルト・アルバムは、曖昧さのない輪郭のクッキリした演奏で、生真面目で高潔な性格をうかがわせます。また、ゴルノスタエワ自身の編纂による「12のレントラー」と「15のワルツ」もチャーミングな演奏で、注目に値するでしょう。とりわけ6曲の即興曲は、女性らしい優美さと、精神的な深みを感じさせる格調の高さが両立した美演です。