１～６．グンナル・ド・フルメリ(1908-1987)／心の歌
７～15．ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958)／歌曲集「旅の歌」
16～19．ジャック・イベール(1890-1962)／ドン・キホーテ
20～27．ユリエ・キルピネン(1892-1959)／音楽師の歌
28．ステーンハンマル(1871-1927)／カンタータ「一つの民族」より「スウェーデン」
ネクター〔ミニルス・ボー・エムグレン（バリトン）、マリア・ベルティルソン（ピアノ）〕 録音：2001年
CLASSICO【デンマーク輸入盤】
20世紀のマイナーなバリトンのための歌曲を集めたアルバムで、あまり聴く機会がないものの、見逃すことができないロマンチックな美しい作品ばかりを集めたセンスの良さが光ります。グンナー・ド・フルメリ(1908-87)は、日本ではあまり有名ではないものの、スウェーデンを代表する作曲家の一人です。ストックホルム音楽大学でピアノと作曲を学び、その後は海外で研鑽を積み、帰国後には同大学のピアノ教師となり、教授もなりました。作曲家としてのフルメリは、古い形式を好み、ロマン主義的なわかりやすい曲を多く書いたので、この「心の歌」という歌曲もとても20世紀の曲とは思えないほど聴きやすい曲です。
イギリスの作曲家ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958)の歌曲の代表作ともいえる「旅の歌」は、シューベルトの「冬の旅」のミニ・バージョン・イギリス風といった感じの曲で、９曲からなる優れた作品です。６曲目「無限に輝く天」の淡い美しさは心にしみいる素敵な音楽です。また、最後の曲は冬の旅にそっくりで、寂しく旅人がとぼとぼと歩き去っていくような情景が思い浮かびます。
フランスの作曲家イベール(1890-1962)の「ドン・キホーテ」は、あの名歌手シャリアピンが主演した同名のフ
