フランツ・リスト(1811-1886):
◎4手ピアノのためのハンガリー狂詩曲集
1.第1番 ヘ短調(オリジナル・ピアノ・ソロでは第14番 ヘ短調)
2.第2番 嬰ハ短調(オリジナル・ピアノ・ソロでは第12番 嬰ハ短調)
3.第3番 ニ長調(オリジナル・ピアノ・ソロでは第6番 変ニ長調)
4.第4番 ニ短調(オリジナル・ピアノ・ソロでは第2番 嬰ハ短調)
5.第5番 ホ短調(オリジナル・ピアノ・ソロでは第5番 ホ短調)
6.第6番 変ホ長調「ペストの謝肉祭」(オリジナル・ピアノ・ソロでは第9番 変ホ長調)
7.2台ピアノのための「メフィスト・ワルツ」
ジョージア・マンゴス、ルイーズ・マンゴス(ピアノ) 録音:1999年
CEDILLE【アメリカ輸入盤】
リストのハンガリー狂詩曲の4手連弾版のアルバム。「ハンガリー狂詩曲」は、オリジナルのピアノ・ソロ版は全19曲ありますが、連弾版や管弦楽版はそのうちの6曲から構成されており、番号や調性が変更されていることもあって少しややこしいものの、選ばれた6曲そのものは共通しています。オーケストラ版としても人気の高い「ハンガリー狂詩曲第2番」をはじめ、いずれもよく知られているものばかりです。
ジョージアとルイーズのマンゴス姉妹の演奏は、さすが血のつながった姉妹ならではの一体感があって、バランスやタイミングの合わせ方は非の打ち所がありません。これ見よがしな名人芸をひけらかすことなく、まるで1人で弾いているかのように錯覚するほど綺麗に整った演奏はたいへん見事。洗練されすぎてしまったぶん、民族的な香りはいささか減じているかも知れませんが、決してうるさくなりすぎず、ロマンチックで趣味の良い連弾を披露しています。2台ピアノのための「メフィスト・ワルツ」は、よりダイナミックでかっこいい演奏です。