セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943):
1-4. 交響曲第2番
5. ヴォカリーズ
ネヴィル・マリナー(指揮)/シュトゥッドガルド放送交響楽団 録音:1989年?
CAPRICCIO【ドイツ輸入盤】
ラフマニノフの第2番は人気のある交響曲ですが、いささかカロリーが高すぎで冗長に感じるという方は意外に多いのではないでしょうか。マリナーによる第2番は、いかにもマリナーらしく淡泊な響きとスマートに整ったアンサンブルで、こってり濃厚な1,3楽章がすっきり心地いいところがポイント。そのわりに4楽章はとても充実しており、弦のビブラートを欠けまくった甘い音色が濃厚にロマンチックです。「ヴォカリーズ」はこれこそマリナーにピッタリの曲目。端正かつ爽やかな演奏が持ち味のマリナーによるシュトゥットガルト放送交響楽団の音楽監督時代の掉尾を飾る名演です。情感に溺れることなく、早めのテンポでラフマニノフの歌心を丁寧に表現した演奏として評判になったアルバム。