1-3. モーツァルト(1756-1791)／ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407
4-5. Ｗ・Ｇ・ハウフ(1755-1807)／ホルン五重奏曲 変ホ長調
6-7. ホフマイスター(1754-1812)／ホルン五重奏曲 変ホ長調
8. Ｍ・ハイドン(1737-1806)／ロマンス
（原曲：モーツァルトのホルン協奏曲第３番変ホ長調 K.447より第２楽章ロマンス-ラルゲット）
9-11. ベートーヴェン(1770-1827)／六重奏曲 変ホ長調 Op.81b
ヌリ･グアルナシェッリ（ホルン）、シグナム四重奏団、ピーター･エルデイ（9-11,ホルン）
録音：2010年
CAPRICCIO【ドイツ輸入盤】
アルゼンチンのサンタフェに1966年に生まれたヌリ・グアルナシェッリは、長年ウィーン放送交響楽団の首席奏者を務めている現在最高のホルン奏者の一人。アバドが率いるマーラー室内管弦楽団でソリストを務め、またベルリン･フィルでもしばしば演奏し、ウィンナ・ブラスやオーストリアン・ホルンズのメンバーとして活動するなど、その才能は高く評価されています。このアルバムでは、モーツァルトの「ホルン五重奏曲」やベートーヴェンの「六重奏曲」といった名曲をはじめ、ハウフやホフマイスターといった古典派の珍しいホルン五重奏曲を集めています。現代音楽もバリバリ吹きこなすグアルナシェッリの卓越したテクニックはもちろん抜群ですが、ホルンの音色が女性とは思えないほど太く逞しく、表現も竹を割ったようにストレートで、かなり男前な演奏ぶりを披露しています（You Tubeで見ることのできる演奏風景も誠に堂々としていて凛々しい！）。なかなか耳にできないハウフやホフマイスターの「ホルン五重奏曲」も同時代のモーツァルトとそっくりな楽曲で、古典派の魅力にあふれた軽快で気持ちのいい音楽です。また、シグナム弦楽四重奏団も緻密なアンサンブルが素晴らしく、ホルンと溶け合う響きが堪能できます。どの曲も速めのテンポと軽快なリズムで爽快に音楽が進み、ベートーヴェンの「六重奏曲」も２本のホルンが絡み合う愉悦感たっぷりの名演です。
