１～５．オケゲム（1410-1497）／ミサ・シネ・ノミネ
６．ツォルト・シェライ(1954-)／ドリーム・ドローイングス
７．ヨゼフ・シャーリ(1935-)／トリアログ
８．トマス・タリス（1505頃-1585）／アダム・コンドール編／御身はまことに幸いなる者
リグヌム三重奏団【チャバ・クレニャン、ラヨス・ロズマーン(Cl)、ジェルジ・ラカトシュ(Fg)】
イルディコ・ヴェコニー（8,ツィンバロン）
録音：2007年5月(1-5)、2006年10月(6)
ＢＭＣ（ブダペスト・ミュージック・センター）【ドイツ輸入盤】
２本とのクラリネットとファゴットからなるリグヌム三重奏団は、ルネッサンスとそれ以前の声楽曲の多様性に引き付けられて1997年に結成されたハンガリー人たちの団体。現代楽器で演奏してルネッサンスと現代音楽の関係を探ることが重要という考え方でプログラムを構成しているそうです。中世のオケゲム（1410-1497）の名曲「ミサ・シネ・ノミネ」は、まるまる１曲を30分近くかけて丹念に演奏したもので、木管アンサンブル・ファンならずとも中世音楽ファンにも納得のいく優れた仕上がり。編成は木管３本でありながら、不思議なほど濃厚な音楽になっているのは、オケゲムの個性が生きている証でしょう。現代でも人気の高いトマス・タリス（1505頃-1585）の「御身はまことに幸いなる者」は、ハンガリーの現代作曲家コンドールの編曲によるもので、ハンガリーの伝統楽器ツィンバロンが加わっているのがユニークです。また、ツィンバロンの演奏・録音において活躍中のイルディコ・ヴェコニーの演奏も優れており、木管楽器とのアンサンブルの斬新な響きを楽しませてくれます。ハンガリーの現代作曲家ツォルト・シェライとヨゼフ・シャーリの作品もなかなか斬新。ハンガリーのエース級のプレイヤーであるクラリネットのクレニャンとファゴットのラカトシュたちの緊密でバランスの良いアンサンブルも一級品です。
薄型デジパック・ケースです。
