1~4.ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲第1番
5~7.プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番
8~10.ストラヴィンスキー/ペトルーシュカよりの3楽章
マキシム・アニクシン(ピアノ)、ドミトリー・ヤブロンスキー/ロシア国立管弦楽団 録音:2001年
Bel Air Music【モナコ輸入盤】
ピアノのアニクシンは1976年生まれで、11歳でモスクワ音楽院に入ったものの、15歳の時に家族とともにアメリカに移住し、サンフランシスコ音楽院でピアノを学んだピアニスト。その後ジュリアード音楽院でヤブロンスカヤに師事し、数々の国際ピアノコンクールで入賞をしているという俊英です。テクニックが優れているのはもちろんですが、この人はけっこう神経質でドライな演奏をするタイプ。「ペトルーシュカ」がとても優れた演奏で、ポリーニほどの完璧さはありませんが、ダイナミックでシャープな表現がビシビシ決まっています。技巧的にも軽々と弾いているようで、いかにも感情のないマリオネット的なドライぶりがユニークです。
ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲第1番は、ピアノだけでなくトランペット・ソロも大活躍するかっこいい作品。演奏のレベルも高く、満足できる内容です。プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番はピアノにとってたいへんな難曲で、こちらもバリバリ弾きまくっているかと思いきや、意外に繊細でリリックな演奏になっています。