ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1776):
1~9.弦楽と通奏低音のための組曲「昔と今の諸国民」 ト長調 TWV55:G4
10~12.フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調 TWV42:D4
13~15.ファゴットと通奏低音のためのソナタ ヘ短調 TWV41:f1
16~18.2つのヴァイオリンと通奏低音のためのコレッリ風ソナタ第5番 ト短調 TWV42:g4
19~29.弦楽と通奏低音のための組曲「ラ・ピュタン」 TWV55:G1
ヴェンティ・ディヴェルシ・アンサンブル
ダニエラ・ソウチコヴァー、くろしま・あき(ヴァイオリン)、イジー・ポスレドニー(ヴィオラ)、ペトル・リエス(コントラバス)
ハナ・ブロジョヴァー(フルート)、マルチン・ペトラーク(ファゴット、アーティスティック・ディレクター)
ヤン・トゥリ(オーボエ)、イジナ・マレショヴァー(オルガン、打楽器)、フィリプ・ドヴォジャーク(オルガン)
ヤン・ケレル、パヴェル・ポリーフカ、ミハエル・クロウティル(打楽器)
録音:2007年10月20-23日、プラハ、チェコスロヴァキア・フス派教会
ARTESMON【チェコ輸入盤】
「ヴェンティ・ディヴェルシ」はチェコ・フィルのファゴット奏者マルチン・ペトラークによって2006年春に創設された、モダーン楽器で17-18世紀の音楽を演奏するアンサンブル。古楽器ではなかなか得られないリッチでカラフルな音色でありながら、ピリオド奏法も取り入れた歯切れの良いリズムとアクセントがビシバシときまり、とても明朗・快活な演奏です。打楽器の用い方もたいへん効果を上げており、中世の土俗的なパワー、大衆的な親しみやすさやユーモアを随所に感じさせ、一般的なバロック音楽の高尚なイメージを覆すような痛快なテレマンといえるでしょう。この時代においては大バッハ以上に高い評価を受け、一般的な人気も高かったというテレマンの音楽の魅力がストレートに伝わってきます。バロック音楽やテレマンはちょっと退屈という方にはぜひトライしていただきたい楽しいアルバムです。アーティスティック・ディレクターでもあるマルチン・ペトラークのファゴットも見事で、ファゴット・ファンにも注目の演奏です。オススメ。