ジュゼッペ・バルダッサーレ・サンマルティーニ(1695-1750):
ソナタ 変ロ長調(シブリー音楽図書館 No.2)/ソナタ ト長調 Op.13 No.4
ソナタ ハ長調(シブリー音楽図書館 No.1)/ソナタ ト短調 Op.13 No.5
ソナタ変ホ長調(シブリー音楽図書館 No.4)/ソナタ ト長調 Op.13 No.6
ソナタ 変ロ長調(シブリー音楽図書館 No.3)
シャビエ・ブランク・メスキリス(オーボエ)
ヒポカンプス
バルバラ・セラ(ファゴット) ルト・ベロナ(チェロ)
ジョルディ・コメリャス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
パブロ・マルティン(コントラバス) ヘスス・フェルナンデス・バエナ(テオルボ)
アルベルト・マルティネス・モリナ(チェンバロ) パトリシア・モラ(オルガン)
録音:2009年9月1-4日、マドリード県ビンクラ・デ・ラ・ビリャ・デ・バルカス、聖ペドロ教会
ARSIS【スペイン輸入盤】
イタリアのミラノに生まれたオーボエ奏者・作曲家ジュゼッペ・サンマルティーニは、当初は歌劇場のオーケストラでオーボエ奏者として活躍しました。のちに弟である作曲家で優れたオルガン奏者でもあったジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニとともにロンドンに渡り、王太子であったフレデリック・ルイスの庇護のもと活躍しました。ジュゼッペ・サンマルティーニは、フルートやオーボエのためのソナタ集やヴァイオリン・ソナタといった室内楽曲をメインとしており、ヴァイオリン協奏曲やハープシコード協奏曲などもいくつか作曲していますが、多作家であった弟も同じJ・B・サンマルティーニと記載されるために、しばしば混同されています。
このアルバムは、ジュゼッペ・サンマルティーニのオーボエ・ソナタを集めており、これまでまとまって聴くことが難しかったサンマルティーニの凄さがハッキリと伝わる画期的な内容です。サンマルティーニのオーボエの腕前は、フリードリヒ大王にフルートを教えていたクヴァンツから、北イタリアの最も優れた器楽奏者と激賞されたこともあるほどでした。そのためソロ・パートは非常に充実しており、不協和音や半音階までも効果的に用いた音楽は、驚くほど斬新で新鮮な感動を与えてくれます。なお、合衆国ロチェスターのシブリー(Sibley)音楽図書館所蔵のソナタは、彼の渡英前の作品と推測されています。スペインの新鋭古楽器アンサンブル「ヒポカンプス」も大胆に生き生き演奏しており、メスキリスのオーボエも古楽器らしい野太い音色で闊達に演奏しています。オススメです。
紙製薄型ケースです。