１～10．ヘンデル／「水上の音楽」組曲第１番 ヘ長調 HWV.348
11～20．テレマン／序曲（組曲） ハ長調 TWV 55:C3「ハンブルクの潮の干満」
21～22．ヘンデル／「水上の音楽」組曲第２番 ニ長調 HWV.349より第１，２楽章
23～26．ヘンデル／「水上の音楽」組曲第３番 ト長調 HWV.350より第１～４楽章
27～28．ヘンデル／「水上の音楽」組曲第２番 ニ長調 HWV.349より第５，４楽章
29．ヘンデル／「水上の音楽」組曲第３番 ト長調 HWV.350より第５楽章
アルフレード・ベルナルディーニ（指揮）／ゼフィーロ 録音：2003年6月
AMBROISIE【フランス輸入盤】
バロック･オーボエの名手アルフレード・ベルナルディーニが率いるイタリアの古楽アンサンブル「ゼフィーロ」によるテレマンとヘンデルの水にまつわる音楽集。最近勢いを増しているイタリア古楽の名手たちばかりで構成された「ゼフィーロ」は、演奏のレベルが異様に高く、バロックや古典派の管楽器を伴う作品を演奏して人気を博しています。このアルバムでは、ヘンデル「水上の音楽」の第１組曲と第２組曲の間にテレマンの「ハンブルクの潮の干満」が収録されており、ちょっと不思議な構成となっていますが、両方とも音楽的には非常によく似た機会音楽なので、その近親性を強くアピールしたものと思われます。
何といってもゼフィーロの演奏が鮮烈！ピリオド楽器のインパクトのある鮮やかな響き、古楽器奏法の鋭いアクセントや軽やかなリズムを用いることで、「水上の音楽」の面白さに改めて気付かせてくれる会心の演奏です。イタリア色の強い明るいサウンドと刺激的な表現が満載ながら、決して過激一辺倒ではなく、典雅なムードや人間的な温もりを感じさせる部分もあり、どの曲も小気味良く爽快にまとめられています。特にリズムの躍動感は感動的なほど素晴らしく、サラバンドやブーレ、メヌエット、ジーグなどが舞曲そのものであったことを強く訴えかけてきます。これほど元気溌剌でノリの良い「水上の音楽」や「ハンブルクの潮の干満」はそうあるものではありません。録音も良く、強力にオススメできます。
