フランツ・シューベルト(1797-1828):
CD1:交響曲第1番、交響曲第4番「悲劇的」、イタリア風序曲第1番、同第2番
CD2:交響曲第2番、交響曲第6番
CD3:交響曲第3番、交響曲第5番、交響曲第8番「未完成」
CD4:交響曲第9番「グレート」
ニコラウス・アーノンクール(指揮)/コンセルトヘボウ管弦楽団 録音:1992年
WARNER【ヨーロッパ輸入盤】
この録音にあたってアーノンクールは、オリジナル手書きスコアを参照してシューベルト自身が書いた音符とアーティキュレーションを可能な限り正確に復元したそうです。さらにモダン・オーケストラにピリオド楽器的な奏法を持ち込み、従来の伝統的なアプローチとは一味も二味も異なる新鮮な魅力を引き出しています。バロック的ともいえる解釈強弱の対比は強烈で、鋭いアクセントをはじめ劇的な表現から生み出される求心力の強さはベートーヴェンに比肩するほど。また、名門コンセルトヘボウ管のしっとりした音色とアーノンクールの個性が絶妙にブレンドされています。地味な印象を与えがちな初期の交響曲が断然面白く感じられ、第3番や第6番は圧倒的な名演といえるでしょう。大曲「グレート」も単に刺激的というだけでなく、バランスへの配慮や丁寧な歌心がしっかり息づいており、シューベルトの美感を余すところなく伝えています。アーノンクールがリリースした様々な交響曲のアルバムの中でも傑出した出来映え。オススメです。
新品ですが、もともとシュリンク(外包のフィルム)が付いておりませんので、予めご了承下さい。スリム・ボックスです。