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チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲、憂鬱なセレナード、メロディ、ワルツ=スケルツォ

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893):
1-3. ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
4. 憂鬱なセレナード Op.26
5. 3つの小品 Op.42より「メロディ」
6. ワルツ=スケルツォ Op.34


ヴァセリン・パラシェフコフ(ヴァイオリン)、エミール・タバコフ(指揮)/ソフィア・フィル

録音:1996年5月1-2日、ブルガリア、ソフィア

チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲、憂鬱なセレナード、メロディ、ワルツ=スケルツォ

価格:

2,343円 (税込)

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TELOS【ドイツ輸入盤】

ヴァセリン・パラシェフコフは、ブルガリア出身のヴァイオリニスト。ソフィア近郊で生まれ、4歳から始めたヴァイオリンの才能は抜群で、ロシアのサンクトペテルブルクで名手ミシャ・ワイマンに学び、ウィーンやジュネーヴのマスタークラスに進んで、名手ヘンリク・シェリングの教えを受けました。その後パラシェフコフは、1973年に名門ウィーン・フィルのコンサートマスターに指名されて、一躍有名になりました。また、1975年からケルン放送響のコンサートマスターを務め、1980年以降はドイツのエッセン・フォルクヴァング芸術大学の教えながら、ソロ活動も続けているようです。パラシェフコフは、あまり録音には熱心ではないのか、独TELOSレーベルにわずかな録音があるだけなので、ウィーン・フィルのコンマスを務めたほどの腕前でありながら、あまりメジャーな存在とはいえません。しかし、TELOSレーベルからりリースされたJ・S・バッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ集」は高い評価を受け、彼の代表作といえるアルバムとなっています。
このチャイコフスキーのアルバムも同じ時期にリリースされたものの、非常に入手しづらく、しかもすぐに廃盤になってしまったために、ほとんど知られていないレア・アイテムです。パラシェフコフとタバコフ&ソフィア・フィルというオール・ブルガリア勢による演奏は、ゆったりしたテンポでネットリと歌い上げる独特なもので、恐ろしいほど暗くアンニュイなチャイコフスキーです。特に「ヴァイオリン協奏曲」の第2楽章は、極限まで遅いテンポのため音楽は殆ど止まる寸前で、もう息も絶え絶えのような面白い効果を上げています。パラシェフコフの愛器1710年製のグァルネリは響きが太く豊かですが、あえて泥臭く粘って歌うことで、スラヴの民族性を思い切り強調しているようです。指揮のタバコフもマーラーの交響曲全集などで世界的に有名になった指揮者ですが、現代作曲家としても知られ、このチャイコフスキーの伴奏も確信犯的な仕掛けが一杯。普段は隠れがちな対旋律をわざと浮かび上がらせてみたり、テンポや強弱のコントラストを極限まで高めたりと、かなりやんちゃな演奏です。「憂鬱なセレナード」やも同様のネクラぶりで、これほど悩み悶えて苦しむチャイコフスキーの心情を露わにした演奏も珍しく、超個性的なおもしろアルバムといえるでしょう。

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