ルイジ・ケルビーニ(1760-1842):
CD1:
1-4. 弦楽四重奏曲第1番 変ホ長調
5-8. 弦楽四重奏曲第4番 ホ長調
9-12. 弦楽四重奏曲第5番 ヘ長調
CD2:
1-4. 弦楽四重奏曲第2番 ハ長調
5-8. 弦楽四重奏曲第3番 ニ短調
9-12. 弦楽四重奏曲第6番 イ短調
サヴィーノ弦楽四重奏団 録音:2007年
【アルベルト・マリア・ルータ(Vn)、ロセッラ・ベルトゥッチ(Vn)、
フランチェスコ・ソロンブリオ(Va)、ロレンツォ・チェリアーニ(Vc)】
STRADIVARIUS【イタリア輸入盤】
イタリアの作曲家ケルビーニ(1760-1842)は、現代においてはあまり有名ではないかもしれません。しかし、ベートーヴェンと同時代に活躍し、他の音楽家たちを感服させ、少なくとも18世紀末から19世紀初頭の音楽シーンでは不滅の巨匠とされていました。ケルビーニはイタリア人であったものの、パリで活躍し、1795年にはパリ音楽院の最高指導部の一人に選ばれたほどです。作曲家としては、もっぱらオペラと宗教曲のジャンルが多く、オペラ「メディア」や「レクイエム」が代表作とされています。マリア・カラスが歌った「メディア」や巨匠トスカニーニが指揮した「交響曲」、近年では指揮者ムーティが宗教曲を積極的に取り上げたことはありましたが、彼の作品が昨今演奏されることはめったにありません。
そんなケルビーニの知る人ぞ知る名作がこの6つの弦楽四重奏曲。長命だったケルビーニは古典派最後の一人といってもよい存在であり、非常に厳密で技巧的な作風ですが、どこか陽気で歌謡性にあふれています。そのため聴きごたえがありながらも、妙に親しみやすい愉しさがあります。同じイタリアのサヴィーノ弦楽四重奏団の演奏も快活そのもので、どの曲も4楽章が弾けています。弦楽四重奏曲がお好きな方にはおススメです。