エフゲニー・スヴェトラーノフ（指揮）／スウェーデン放送交響楽団
録音：1983年1月14日、ストックホルム、ベルワルドホール（ライヴ）
WEITBLICK【ドイツ輸入盤】
WEITBLICKレーベルから続々リリースされているスヴェトラーノフ＆スウェーデン放送響のライヴ・シリーズに、また驚異的な名演が登場。皆様お待ちかねのスヴェトラ節全開の「新世界」です。ロシア国立響との名盤も広く知られているところですが、今回の音質はそれを上回り、何よりもオーケストラの音色と録音がいわゆる常識的ゆえに、スヴェトラーノフの解釈が尋常でないことが浮き彫りになります。金管には目一杯の咆哮を強要しており、中庸のテンポながら巨匠風の雄大なスケールを保っています。第３楽章の燃焼度は抜群で、重戦車級のスケールのまま第４楽章へ突っ込んでいきます。終結部はメンゲルベルクの「第９」を甦らせた様な衝撃であり、スウェーデン放送響も巨匠の棒に応えようと必死に演奏していることがヒシヒシと伝わります。終わった瞬間の聴衆の「ワッ」という感動ぶりが、一期一会の会心の演奏であったことを物語っています。
フィルアップのスラヴ舞曲は、直後に英国ツアーを控えていたこのコンビがアンコールとして用意していた故に演奏されたもので、本拠地でのアンコールというのは異例です。英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付き。オススメです。
