1-4. Ａ・スカルラッティ(1660-1725)／４声のためのソナタ ニ短調
5-8. サンマルティーニ(1700-1775)／弦楽のためのシンフォニア ト長調
9-12. モーツァルト(1756-1791)／弦楽四重奏曲第１番 ト長調 K.80
13-15. ボッケリーニ(1743-1805)／弦楽四重奏曲 ハ短調 Op.2-1
16-19. ハイドン(1732-1809)／弦楽四重奏曲第22番 ニ短調 Op.9-4
カザル弦楽四重奏団 録音：2009年2月
SOLO MUSICA【ドイツ輸入盤】
カザル弦楽四重奏団は、1995年にドイツ系スイス人の男女４人で結成され、スイスのチューリッヒを基盤に活躍する弦楽四重奏団。カルミナ弦楽四重奏団やアルバン・ベルク弦楽四重奏団といった名カルテットに師事し、2001年にはスイスの音楽祭「ボスウィルの夏」で大成功を収めています。2009年に初来日して、その優れた演奏ぶりが大きな話題になりました。彼らはすでに世界で1000回以上も演奏会をこなし、世界中で高く評価されている実力派の団体です。カザル弦楽四重奏団は、その演奏技術の高さ、感情表現の素晴らしさとともに、考え抜かれたプログラム構成でも多くの聴衆の支持を集めています。
このアルバムもたいへん興味深い企画もので、Ａ・スカルラッティやサンマルティーニまで歴史をさかのぼり、「弦楽四重奏曲の誕生」を探求するという、まさに時代の最先端を行く素敵なコンセプトで構成されています。モーツァルトの弦楽四重奏曲は敢えて最初期の第１番を持ってきて、同時代にイタリアで活躍していたスカルラッティやサンマルティーニの作品と比較しつつ、その親近性もアピールしています。さらに弦楽四重奏の世界を大いに発展させたボッケリーニやハイドンの作品の素晴らしさがいっそう明らかにされています。さらに彼らは1650年頃のオーストリアで活躍した楽器職人ヤコブス・シュタイナー作のピリオド楽器を用い、素晴らしい響きに彩られた若々しく闊達な音楽を奏でており、名工による楽器の持つ特性を存分に生かした艶のある魅惑的な音色を存分に楽しめます。楽器好きにもたまらない１枚と言えるでしょう。録音も優秀。自然なバランスに裏打ちされた美音をぜひお聴きください。ドイツの権威あるエコー・クラシック賞を獲得した名盤です。薄型デジパック・ケースです。
