1.ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)/幻想曲ニ短調 K.397(385g)
2~4.ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガー(1736-1809)/3つないし4つの音栓
のみを持つオルガンのための12の新しい平易な前奏曲 から 第4番,第1番,第6番
5.フェルディナント・カウアー(1751-1831)/オチャコフ奪取を表した、チェンバロまたは
オルガンのための軍隊風ソナタ
6.ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1828)/前奏曲へ短調 WoO.55
7.8.ベートーヴェン/すべての長調による2つの前奏曲 Op.39
9.カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788)/幻想曲ハ短調 Wq.63 No.6
10.モーツァルト/グラスハーモニカのためのアダージョ ハ長調 K.356(617a)
11.ヨゼフ・プラインドル(1756-1823)/ハイドンの「四季」からの曲による幻想曲 Op.20
トーマス・シュメーグナー(クラヴィオルガヌム)
使用楽器:1785年頃、ウィーンにてフランツ・クサヴァー・クリストフ製
録音:2004年10月12-15日、古楽器博物館
ACANTHUS【スイス輸入盤】
クラヴィオルガヌム(クラヴィオルガン)とは、一台の中にチェンバロまたはピアノとオルガンの発音システムを備えた鍵盤楽器で、演奏者一人で二重奏のように聴かせることも、同音を両方のシステムで重ねて鳴らしてちょっと不思議な音色を作り出すこともできる珍しい楽器。使用楽器はオルガン製作家フランツ・クサヴァー・クリストフ(1728頃-1793)の手になるフォルテピアノとオルガンのハイブリッドで、このタイプとしておそらく現在唯一演奏可能なものとされています。
無名の作曲家の作品やベートーヴェンの珍しい作品などプログラムも凝りまくっており、興味深い内容です。また、モーツァルト・ファンならば、「グラスハーモニカのためのアダージョ」を聴き逃すわけにはいかないでしょう。演奏自体もなかなかすぐれており、知的好奇心だけでなく、音楽的にも再発見に満ちたアルバムです。
アカントゥス・レーベルのウィーン美術史博物館(KHM-CD)シリーズの1つで、ウィーン美術史博物館に所属する古楽器博物館が所蔵する歴史的楽器を使用した録音です。これまで同美術館以外での購入が困難だったCDシリーズです。紙製ディジパック仕様。