ジャン・シベリウス(1865-1957)：
1-4. 交響曲第２番 ニ長調 Op.43（Ｈ・シーグフリードソン編ピアノ独奏版）
5-7. 交響曲第５番 変ホ長調 Op.82（Ｋ・エクマン／Ｈ・シーグフリードソン編ピアノ独奏版）
ヘンリ･シーグフリードソン（ピアノ）
録音：2011年2月19日＆3月15日(1-4)、2010年10月4.6 日(5-7)、フィンランド、ヤルヴェンパー･ホール
ONDINE【フィンランド輸入盤】
シベリウス(1865-1957)の交響曲の中でも、とりわけ人気の高い第２番と第５番をピアノ独奏で演奏するという、何とも大胆かつ画期的な１枚です。オーケストラの多彩な響きが要求されるシベリウスの曲をピアノでることは間違いありません。ここで、その両方の才能をとことん見せ付けてくれるのは、2005年のボン･ベートーヴェン国際ピアノコンクールで優勝した1974年フィンランド生まれの若きピアニスト、ヘンリ･シーグフリードソン。彼はまず５番について、すでに知られたエクマンの編曲版を研究した上で、自らの編曲を加えたと言います。そして、難曲の第２番に取り掛かったのですが、その際ベートーヴェンの交響曲をリストが編曲したように、「オリジナルに忠実でありながら、ピアノの可能性の限界に挑戦する」という気合いも盛り込みました。第２番の冒頭は、もともとそれほど音の厚みはないので、正直「しょぼいな」と思われるかもしれませんが、曲が進むにつれてオーケストラで聴く以上の興奮に見舞われること必至です。第５番はさらに素晴らしいパフォーマンスを繰り広げており、オーケストラとはまた違ったより透明感のある響きや叙情性を楽しむことができます。
