1~16.ムソルグスキー/展覧会の絵
17~23.ラフマニノフ/前奏曲集
嬰ハ短調 Op. 3-2、ハ短調 Op. 23-7、ト長調 Op. 32-5、ニ短調 Op. 23-3、ト短調 Op. 23-5、変ホ長調 Op. 23-6、変ロ長調 Op. 23-2
セルゲイ・シェプキン(ピアノ) 録音:2005年7月
NORTHERN FLOWERS【ロシア輸入盤】
ロシア出身のピアニスト、セルゲイ・シェプキンは、サンクトペテルブルクに生まれ、サンクトペテルブルク音楽院ではグリゴリー・ソコロフと、アレクサンドラ・ジューコフスキーという巨匠に師事した逸材。1990年にアメリカのボストンに移り、ニューイングランド音楽院でラッセル・シャーマンに師事しました。2007年からピッツバーグのカーネギー・メロン大学の准教授を務めています。シェプキンはロシア音楽をはじめ、バッハを得意としており、コンサートや録音でのバッハ演奏が高く評価され、バッハ・ファンから注目されています。
このアルバムでは、シェプキンお得意の故国ロシアの2作品で、ムソルグスキーの「展覧会の絵」とラフマニノフの「前奏曲集」はコンサートでもしばしば取り上げています。素晴らしいのはラフマニノフ。ダイナミックすぎると音が混濁しがちになりますが、シェプキンはバランスのよいスッキリしたサウンドを身上としており、見通しのよい澄みきった美演を披露しています。ロマンチックな味わいも充分で、都会的な洗練を感じさせる心地よいラフマニノフです。一方の「展覧会の絵」もロシア的な泥臭さやパワフルさとは一線を画したスタイリッシュな演奏。やや速めのテンポ