ヴィンチェンツォ・ベレッツァ(指揮)/ローマ歌劇場管弦楽団、ローマ歌劇場合唱団
ティート・ゴッビ(バリトン)、ジャチント・プランデッリ(テノール)
ピエロ・デ・パルマ(テノール)、プリニオ・クラバッシ(バス)
マーガレット・マス(ソプラノ)、ミリアム・ピラッツィーニ(メゾ・ソプラノ)
レナート・エルコラーニ(テノール)、シルヴィア・ベルトーナ(ソプラノ)
録音:1955年10月、イタリア、ローマ歌劇場
NAXOS【香港輸入盤】
ジャコモ・プッチーニの作曲した全1幕のオペラ「外套」。パリ・セーヌ河畔に暮らす荷物船の老船長と部下の若者、そして船長の妻の三角関係を描いた悲惨な作品です。この録音は、何といっても船長役のゴッビの絶唱で知られているもので、嫉妬に苦しむミケーレを感情あらわに演じるゴッビ迫真の歌唱が、ドラマの悲惨さを強烈に際立たせます。どれほど激しても声楽的な破綻をきたさず美しいトーンを保つ妙技はまさに千両役者の真髄であり、悲痛さの中に漂うプッチーニ独特の耽美さをあますことなく描き出しています。また、名バリトン、ティート・ゴッビの名刺代わりともいえる珠玉のアリア集6曲がボーナス・トラックとして付いています。マーク・オーバート=ソーンが復刻した名盤の再発売盤です。