エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1959年6月30日
MELODIYA【ロシア輸入盤】
ロシアの名指揮者ムラヴィンスキーのブルックナー。金管の音色にはロシア臭が隠せないものの、意外なほど端正かつ颯爽とした演奏です。緊張感の張りつめたドラマチックな演奏でありながら、弦や木管の響きは優しくまろやかであり、とりわけ第3楽章の精緻なアンサンブルの美しさは絶品です。ムラヴィンスキーの率直で深みのある演奏は、ロシア的かどうかを超えた音楽の真実味にあふれ、数あるブルックナーの第8番のディスクの中でも個性的な名演です。