1~8.ショパン(1810-1849)/8つのワルツ
ホ長調 Op.posth.,ヘ長調「華麗なワルツ」Op.34 No.3,変イ長調「大ワルツ」Op.42
ホ短調 Op.posth.,変ト長調 Op.70 No.1,ヘ短調 Op.70 No.2
変ニ長調 Op.70 No.3,変ホ長調 Op.posth.
9~24.ムソルグスキー(1839-1881)/組曲「展覧会の絵」
イスクラ・マンチェヴァ(ピアノ) 録音:2007年10月、ノルウェー、レインボー・スタジオ
IMART CLASSICS【ノルウェー輸入盤】
イスクラ・マンチェヴァはブルガリア生まれのピアニスト。モスクワ音楽院でアナトーリー・ヴェデルニコフやヴィクトル・メルジャーノフといった巨匠たちに、またウィーンではパウル・バドゥラ=スコダに師事したという逸材です。マンチェヴァはプロコフィエフや現代音楽を得意としており、プロコフィエフは作曲家直伝の技と解釈をヴェデル二コフから仕込まれたとのこと。ブルガリアのソフィアとノルウェーのオスロを活動の根拠地とし、こられらのこくのマイナー・レーベルですでに7枚ものアルバムをリリースしています。このアルバムではショパンのワルツ8曲とムソルグスキーの「展覧会の絵」というポピュラーな作品に挑戦しており、マンチェヴァの個性豊かな音楽性がよく現れています。ショパンのワルツは、バドゥラ=スコダを思い浮かべるほど円熟したベテラン・ピアニストのような落ち着いた演奏ぶりで、軽やかなタッチで飄々と弾きこなしています。歌い方には彼女らしい個性を込めつつも、柔和さと穏やかさを保った心温まる演奏です。「展覧会の絵」も、ロシア風に豪快に押してくるタイプではなく、情感豊かでしっとりと落ち着いた演奏です。決して肩を怒らせることのない柔らかいタッチと、1つ1つ繊細な丁寧な表現により、「展覧会の絵」を滅多にないほどファンタジックかつ上品に仕上げています。