アンナ・マリコワ(ピアノ) 録音:2005年
Classical Records【ロシア輸入盤】
Classical Recordsレーベルから矢継ぎ早にリリースが相次いだアンナ・マリコワ。どのディスクも完成度が高い演奏で、購入していただいたお客様にも大好評です。彼女が得意とするショパンの一連のアルバムも素晴らしいものばかりでしたが、このショスタコーヴィチもやはり優れた演奏で、彼女のピアニズムがいかに普遍性があるかを物語っています。
「24の前奏曲」はいままでちょっと晦渋さと退屈さを感じさせる曲だと思っていましたが、演奏次第でこんなに変わることに驚かされます。特に大胆な表現はありませんが、1音1音慈しむような優しいメロディーと瑞々しいハーモニーがとても心地よく、ショパンの同名の曲が好きな人にも受け入れやすいことでしょう。
また、ショスタコーヴィチの初期の作品「3つの幻想的舞曲」は4分弱の小品ですが、これが16歳の少年の曲か!と驚くほどセンスの良いファンタジックな曲。ショスタコが早熟の天才出会ったことを裏付ける曲です。最後のピアノのための7つの小品「人形の踊り」も珍しい曲ですが、まさにタイトル通りのイメージ。人形たちの愛嬌のある踊りが次々に目前に繰り広げられていくような楽しい曲。この演奏を聴くと、自分で弾いてみたいという人がたくさん現れるのではないでしょうか。