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アルド・フィンツィ/管弦楽、室内楽曲集

アルド・フィンツィ:
◎2台のピアノと2本のサックス
◎管弦楽のための舞曲
◎交響詩「あらゆる芸術家が成した極限について」
◎ピアノと室内管弦楽のための間奏曲
◎チェロとピアノのための子守歌
◎トッカータ
◎パヴァーナ
◎ソプラノとピアノのための叙情

  【全て世界初録音】

ドミトリー・ヤブロンスキー/ロシア国立管弦楽団、オクサナ・ヤブロンスカヤ(P)、ヒブラ・ゲルツマーヴァ(Sp)   録音:2002年

アルド・フィンツィ/管弦楽、室内楽曲集

価格:

1,528円 (税込)

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Bel Air Music【モナコ輸入盤】

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アルド・フィンツィ(1897-1945)という作曲家を御存知の方はそう多くはないのではないでしょうか。少しは知られたイギリスのジェラルド・フィンジ(1901-1956)とは全くの別人のようで、こちらはイタリアで活躍したユダヤ系の作曲家です。かくいう私も、最初はイギリスのフィンジと勘違いして注文したのですが(恥)。しかし、CDにやたら世界初演という文字が書いてあったので、「あれっ?」と思ってFINZIの名前をもう一度確認すると「アルド・フィンツィ」と書いてあるではありませんか。イギリスのフィンジでさえ珍しいのに、全く初めて名を聞く作曲家ではありませんか。活躍した時代も同じで、かなり紛らわしい。「やられたー。」と半ば諦めてプレイヤーにかけてみると、そこには新しい世界が待っていた・・・・。いや、本当に久々に驚かされました。
A・フィンツィは相当腕が達者だったようで、表現の多彩さと管弦楽法への熟達がどの曲にもハッキリ現れています。管弦楽の扱いはR・シュトラウス並みに優れていると思いますし、旋律の美しさはラフマニノフのよう。粋で美しいハーモニーはプーランクのようだったり、ガーシュウィンのようにジャズ的だったりと、とにかく1曲1曲が全部違う人が書いた曲と思われるほど多彩なんです。イタリア的というより「極上の無国籍料理」というべきでしょうか。ピアノ曲も声楽曲も無茶苦茶美しい。何でこれほどの人が無名だったのか不思議でなりません。BEL AIR MUSICがこの作曲家に注目して、一押しにしているのはまさに慧眼というべきでしょう。同じ曲のCDを何種類も買うくらいなら、1枚だけでもこのA・フィンツィを聴いてみて下さい。ピアニストのヤブロンスカヤとその息子ヤブロンスキーとロシア国立管弦楽団らの演奏も驚くほど素晴らしく、録音もかなり優秀です。
このアルバムは、とりあえずA・フィンツィを聴いてみようという最初の一枚にオススメ。全て世界初録音らしいですが、ジャズ的でお洒落な「2台のピアノと2本のサックス、管弦楽のためのダンス」に始まり、20分に及ぶ立派な交響詩「あらゆる芸術家が成した極限について」(日本語に直訳するとこんな感じのタイトル)はちょっと他に例がないような独創性を持った美しい曲。「間奏曲」は凝りまくった管弦楽法がまるでR・シュトラウスみたい。「すごいなー」と感心していると、次からはガラッと雰囲気を変えて、「チェロのピアノのための子守歌」では、ヤブロンスキーがチェロを弾き、母親のヤブロンスカヤと共に美しいデュオを繰り広げています。このヤブロンスカヤはニューヨークのジュリアードで教鞭をとっているピアニストですが、大変タッチが美しく、磨かれた音色とヴィルトーゾ的な卓越した技術が魅力のかなり優れたピアニストだと思います。「トッカータ」はバリバリ豪快に弾きこなし、「パヴァーナ」はシューマンのように幻像的で美しく仕上げています。そして、最後の「ソプラノとピアノのための叙情」ではゲルツマーヴァというソプラノが絶品の歌を聴かせてくれます。あまり歌曲を好んで聴く方ではないのに、すっかり魅了されてしまいました。ブックレットにはちゃんと作曲家や曲、演奏家の説明も付いており、歌詞も付いているという丁寧さ。フィンツィの多彩さが詰め込まれたこの優れたアルバムからフィンツィを一度体験してみて下さい。

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