ラフマニノフ(1873-1943):
1-3. ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
スタニスワフ・ヴィスウォツキ(指揮)/ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年 原盤:DG
4-5. ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ)
エットーレ・グラチス(指揮)/フィルハーモニア管弦楽団
録音:1960年 原盤:EMI
ALTO【イギリス輸入盤】
ラフマニノフのピアノ協奏曲を語る上で外すこのできないリヒテルとミケランジェリの名演奏をカップリングしたアルバム。両方とも1960年というステレオ初期の古い録音ながら、長らく名盤とされてきただけに、あまたの録音が登場した現在でも屈指の輝きを放っています。リヒテルの弾く「ピアノ協奏曲第2番」は壮大なスケールとほの暗い情熱が一体になった圧巻の名演奏で、彫りの深い表現やロシアらしいメランコリックな詩情が堪りません。一方、ミケランジェリの弾く「ピアノ協奏曲第4番」は完全主義者として知られるミケランジェリの冴えたタッチと精巧なテクニックが完全に発揮された希有の名演。極限まで研ぎ澄まされた感性が隅々まで行き渡り、ラフマニノフの協奏曲の中ではちょっと地味な存在の第4番が異様なまでに白熱した緊迫した音楽として再現されています。まだこれらの演奏を聴いたことがないという方にはぜひオススメしたいアルバムです。